・タイムシフトマシン用HDDケースのこと2018/03/06 23:59


東芝のREGZA 58Z810Xというテレビを買った。SONYのテレビが不調で、かといって修理するのも面倒だしということで放置モードだったのだが、さすがに我慢できなくなってきたので新しいのを買うことにした。
とりあえず地デジが高画質で観られる4Kテレビなら何でもよかったのだが、2K映像の4Kアップコンバートの性能が良さそうだったので東芝製を選んだ。

で、東芝のハイエンド近辺のテレビには「タイムシフトマシン」という機能がついている。今回買ったテレビにも付いているのだが、そこそこ便利だ。

それがどんな機能なのかというと「24時間録画し続けて、あとから好きな時に観られる」というもの。録画するHDDがいっぱいになれば古いものから削除されていくので、番組を維持できる期間はHDDの容量に依存するのだが、4TBのHDDを繋いでおけば地デジ6CHを24時間録画しても5-6日は残しておける。あとは録画中の番組ならテレビを見ながらちょっとだけ止めておくとか、ちょっとだけ巻き戻して犬が出てきたシーンをもう一度観るとかもできるし、タイムシフトマシン用のHDDの他に通常録画用のHDDも接続すれば、タイムシフト録画したものを残しておくことも可能。

ということで、外付けHDDを2台用意するためにHDDケースを2つ買い、手持ちのHDDを入れることにして選んだケースが、玄人志向のGW3.5AA-SUP3/SVだ。こいつにまず4TBのHDDを入れてタイムシフト用に運用開始。問題なし。次に2つ目のケースに1.5TBのHDDを入れて通常録画用に運用開始…できない orz

REGZAは、どのHDDが接続されたかをケースに割り振られたDeviceIDで区別しているようなのだが、今回買ったケースはこのDeviceIDがすべて同じなのだ。すると何が起きるかというと、通常録画用に登録しようとしたHDDをタイムシフト用に登録したHDDと誤認して、その登録を通常録画用に変更していいかと聞いてくる。ここでYESと答えればタイムシフト用に登録されたHDDがなくなるのでタイムシフト中断ということになる。結局これを解決することはできなかったので、別メーカーのケースを買って通常録画用に使うことにした。

これでとりあえずやりたいことはできたのだが、玄人志向のケースは密閉式でホコリが入らずアクセス音も聞こえにくい、放熱がいいので外から風をあてればよく冷える、というわけで結構お気に入り。できればREGZAで複数台使いたいと思ったので、DeviceIDを変更する方法を探し続けた。そして最終的にDeviceIDを変更することができるようになったので、その手順を書いておこう。

概要:
別のチップ用のFirmwareアップデータを適用してから元に戻す
経緯:
別のチップのアップデータを適用すればDeviceIDが変わって別ドライブとして認識できるのではないかと思ってやってみた。 とりあえずDeviceIDは変わりUSB3.0のドライブとしても認識され読み書きも正常動作しているように見えるのを確認して正しいFirmwareに戻した。その後DeviceIDを確認してみるとシリアル(DeviceIDの一部)が変わっていた。もう一台のドライブを同様の手順でアップデートしてみると、1台目とは別のシリアルになっていた。
手順:
(1)STATION DRIVERSに行って下記の二つのアップデートツールを入手する
◯Jmicron JMS578 Sata USB 3.0 Controller Firmware Version 124.01.00.02
◯Jmicron JMS-567 Firmware Version 138.01.00.01
(2)[これ重要]アップデートしたいドライブだけをUSBにつなぐ
(3)JMS578の方を解凍すると、exeファイルとbinファイルができる
(4)exeファイルを立ち上げLoad Fileボタンを押してbinファイルを選択する
(5)チップが違うだの言われるが、構わずRUNボタンを押す
(6)さらにチップが違うと何回か言われるが気にせず全部閉じる
(7)JMS567の方を解凍して実行する
(8)Firmwareをupdateする(これで正しいFirmwareになる)
(9)シリアルが変わっていることを確認して終わり

なお、UsbTreeViewというツールを使うとDeviceIDの確認やUSB3.0で接続されているかどうかの確認が簡単にできる。

ちなみになぜシリアルが変わるかというと
(a)
578ファーム適用前はHDDは、Vendor(メーカー):JMICRON、Product(型式):GENERIC と認識されている
(b)
578ファームを適用するとHDDのVendorとProductが正しく認識され、さらにHDDのシリアルをASCIIコードに変換した文字列がDevice IDのシリアルとなる
(c)
このあと567ファームを適用すると、Vendor:JMICRON、Product:GENERICに戻るが、Device IDのシリアルは(b)で書き換わったシリアルを元にしたなにか(法則性がまだわからない)になる
(d)
つまり、Device IDのシリアルは内蔵したHDDのシリアルに依存したユニークなものとなるので、REGZAでも区別できる外付けHDDとなる(多分)

あと、上記情報の中にリンクとか書いとくこともできるのだが、将来リンク先が変わる可能性があるし、上記の情報を提示されて何をすればいいのかがわからない場合はFirmwareのアップデートに手を出さないほうがいいということでご理解いただきたい。

これで玄人志向のケースをREGZAで複数使うことができるようになったと思うのだが、REGZAに繋いだHDDを変更するとそれまでのタイムシフト録画がなくなってしまって面倒なのでまだREGZAで試してはいない。誰かやってみてくれるといいんだけどなあ…

[2018/03/30追記]
その後、上記手順でシリアルを書き換えたHDDを58Z810Xに2台めのタイムシフト用として接続/運用開始し、問題なく24時間録画を続けていることを報告しておく。
更に東芝のレグザサーバ DBR-M1007も追加購入して、同様に2台をタイムシフト用として接続しているが、こちらも問題なく稼働中

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コメント

_ Z7ユーザー ― 2018/03/16 11:23

タイムシフトマシン用に使用していたバッファローの外付けハードディスクが2台とも不調になったので、今までリテール品を使用してきましたが、ケースを買って自分で組み立てれば次回壊れた時に玉だけ交換すればいいし安上がりじゃんと思い、ケースは定番の玄人志向でいいだろうと色々情報をあたってました。ところが様々なサイトの記事でどうやらハードディスクケースはタイムシフトマシンに対応していない場合が多いことが分かり、しゃーないバッファローの筐体こじ開けて使うか?と思いつつなお情報を漁っていた矢先に公開直後のこの記事にたどり着きました。
早速ケースとディスク1セットを購入して記載された手順に従い試しにファームウェアの更新を行ったところ、実際にDevice IDが変更されることを確認できたので、さらにもう1セットを追加購入し、こちらも念のためファームアップしREGZAに接続したところ、すんなり別ディスクとして認識し現在順調に稼働しています。
作業そのものはなんてことありませんでしたが、別チップのファームウェアを当てらたID変わるかも?なんて発想、普通は思いつきません。着想と人柱精神に敬服です。
有益な情報を提供していただいて感謝しております。ありがとうございました。

_ 酢こんぶ(管理人) ― 2018/03/16 17:05

コメントありがとうございます。
うまくいったというご報告はとても嬉しいです。

実は別チップのファームをあてればIDが変わるのはほぼ確実だったのです。
というのもIDはVID/PID/SERIALという構成になっていて、VIDはチップのメーカ、PIDはチップの型式なので、別チップならPIDが変わるやろと考えました。
で、実際にそうだったのですが、SERIALまで変わるとは思ってなくて、でもよく確認したら「あれ?変わってるー!」というわけなのです(^_^;

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