・PSPでエミュレータ2005/10/03 12:00

 もうたくさんの人が知ってると思うが、携帯ゲーム機のPSPでは、ファミコンやゲームボーイ等のゲームを動かすことができる。もう少し具体的に言うと、PSPでそれぞれのゲーム機のエミュレータを走らせ、その上でROMから抜き出したデータを使ってゲームをすることができるのだ。

 さらに標準では動作クロックが2/3に制限されているのを、フルスピードの333MHzにアップしてエミュレータの動作スピードを改善するということもできてしまう。
(発熱量アップと連続稼動時間が短くなるというトレードオフはあるが)

 この状況に関してPSP発売元のSONYは面白くなかったらしく、すぐさまファームウェアをバージョンアップしてエミュレータが走らないようにしてしまった。しかしまたしても有志の手によってエミュレータ動作の方法が開発され、と思ったらまたすぐファームのバージョンが上がって動作不能。てなことで、古いバージョンのPSPを入手するために中古市場が盛り上がっていたりする。

 ここで少し整理してみよう。

(1)ファームウェアVer.1.0と1.5ではエミュレータが動作する。
(2)エミュレータが動作しないのはVer.1.51と1.52と2.0(これが最新)
(3)最近のPSP用ゲームは、1.51以上でないと動作しないようになっていて
 バージョンアップを強制される。
(4)ファームのバージョンを偽装するソフトもあるとか何とかで、
 それを使えば1.0や1.5でも最新ゲームが動く?(未確認)
(5)ファームをバージョンダウンできるという話もあったが立ち消えた。

 というのが9月の半ばまでの話で、新しいPSPでエミュレータを動かすのは当分無理かと思われていた。

 それが、9/27に大きな変化が訪れた。
 デンマークのSecuniaというセキュリティ会社が、PSPのファームに、システムにアクセスできる脆弱性があると警告を発したのだ。

 大多数の人はこのニュースを知っても、
「ふーん、でも俺普通にゲームしてるだけだから関係ないや。」
と思ったことだろう。しかし酢こんぶは画期的な大ニュースだと思った。

 最新のファームでシステムにアクセスできるということは、エミュレータが動く可能性が非常に高いということだ。酢こんぶと同じように考えた人は当然世間にもたくさんいるだろうから、しばらくすれば、、、、、。

 と思っていたら、9/28には、この脆弱性を利用してファーム2.0を1.5にバージョンダウンする方法が発表され、次々と成功例が報告されるという状態になった。この方法では、1.5->2.0->1.5->2.0というようにアップダウンを繰り返しても問題ないことが確認され、

「魔がさしてファームアップしてしまった。(T-T) 」
人やら
「新しくPSPを買ったらファームが1.51だった。orz」
人やらが幸せになれる日がやってきたのだった。

 でも、またまたソニーはこの脆弱性を改善した最新ファーム2.01を発表、、、、。

 という具合で、まさにいたちごっこというにふさわしい状況になっているわけだが、

a) ファームのバージョンは1.0。
b) 新しいゲームしたくなったら白PSP買えばいいや。

という酢こんぶにとっては「対岸の火事」。とりあえずは高みの見物ですわ。

 ま、バージョンアップしなかったのは「めんどくさい」というのが唯一の理由なわけだが、たまにはものぐさが役に立つこともあるね。\(^O^)/