・ライブドアの臨時株主総会に行った。2006/06/15 18:56

前にも書いたように酢こんぶはライブドア株を5000株持っている。上場廃止が決まった後もあまり売る気にはなれずそのまま保有していたので、今回の臨時株主総会のお知らせが郵送されてきた。

平日なので少し迷ったが、株主総会というものに出た経験が無いということと、株を保有しつづけることに決めた会社が今後どうなって行くのかということに興味があったので会社を休んで出席することに決めた。

ということで、せっかくだからインターネット配信ではわからないところを書いてみよう。

海浜幕張駅から歩いて5分ほどで幕張メッセホール9-11の入り口についた。スーツ姿の誘導員の姿が見える。報道陣もいるにはいるが鈴なりというわけでもなく、一応ニュース映像として押さえておこうか程度の数。誘導員に指示されるまま会場に入って印象的なのは、会場のだだっ広さと壇上に近づくものを阻止するための柵とその柵の内側で一列に並んだ警備員。会場に入ったのが1時間以上前だったので前から二番目の席が取れた。

開会前には特に変わったことはなく、開会してからはインターネットリアルタイム配信があったのでだいたいの内容はわかると思うが、流れだけは書いておこう。

最初は証券取引法違反事件に関する社内調査結果報告。次に今後の会社の方針説明。次に議案に関する説明が続き、その後質疑応答という流れだ。

質疑応答に関してだけ酢こんぶの印象を書くと、妙に「がんばってください。ライブドアを応援してます!」という人が多いな、という感じ。最初の方に質問した人ほどその傾向が強いので、やらせかまたは熱狂的なライブドアファンというところか。たぶん後者だと思うが、、、、。

さて、インターネット配信されたのかどうかわからないが、怒号が飛び交ったのは質疑応答の最後以降。質問者がまだ残っているにも関わらず一方的に打ち切り、議案の採決に入った。

「第一号議案につき承認される方は拍手をお願いいたします。」

という議長の言葉に「まだ質問する人が残ってるぞ!」という怒号とまばらな拍手が答える。

「過半数と認め、第一号議案は可決されました。」

え?ちょっと待ってよ。どう考えても過半数の人は拍手していないし、そもそも拍手で採決というのはどういうこと?これじゃあ議決権数も何も関係なくなっちゃうじゃん!

てなことを考えている間にも怒号が飛び交う中、議案が可決されていく。そしてすべての議案が可決されたところで臨時株主総会の終了が宣言された。

壇上の人々が去り、さらに怒号が飛び交う。この時点で出席した株主の行動は3タイプに分かれた。

(1)閉会したのでさっさと帰った人。
(2)納得できずに残った人。
(3)このあとどうなるのか見届けたくて残った人。

酢こんぶは(2)と(3)の中間くらいだったが、(3)のみで残った人も多かったに違いない。結局残ったのは4-500人というところだろうか。しばらくは「平松出て来い!」だの「採決は無効だ!」などと叫ぶ人、柵を乗り越えて警備員に制止される人、それをデジカメにおさめる人、というような状態が続いたのだが、議長を務めた山崎氏が再登場し
「株主様の納得できない形で総会を終了して申し訳ありませんでした。
 残りの質問をお受けします。」
と言う。

その後少しやり取りがあったのだが、それでも納得できない人たちの「平松を出せ」の言葉に平松社長が登場。結局平松氏が質問に答えるという形でひとまず落ち着いた。

総会は終了しているので質問の答えが得られたからといってどうということもないと思うのだが、まあまあ納得できる質問やら、損したことの愚痴にしか聞こえないような質問やらが平松氏に浴びせられた。

このやり取りを見ながら、おかしな採決方法について考えていた酢こんぶがふと思いついたのは、

「ここに出席しなかった人の議決権はどうなってるの?」

ということだった。

議決権を行使するには、インターネット、郵送、総会に出席、という3つの方法があるわけだが、特に意思表示をしない場合は賛成として扱われる。また最大の株主であるホリエモンは全議案に対して「賛成」の意思表示をしていることが総会中にわかっている。さらに新役員のUSEN宇野氏はフジテレビが買った株をすべて買い取っている。

「もしかして、出席者の議決権数を超える賛成票が得られていたの?」

つまり、総会に出席している人全員が反対したとしても、全議案が可決されることは総会が始まる前から決まっていたのではないだろうかということ。そう考えれば変な採決方法についても納得がいく。結果はわかっているんだから、どんな採決方法だろうが関係ないよね。

なんて考えていると、質疑応答の中で全議決権数の70%の賛成が得られていることが明らかになった。やっぱそうかよ。結局この総会は採決をする場ではなくて、単なる説明会だったわけだね。でもたいがいの株主総会がそんなものなんだろうね、と思ったり、、、。

会場を片付ける関係上、どこかで質疑を打ち切る必要があったことは理解できる。総会前に全議案可決されることが決まっていたのだとすれば、総会が終わった後で質問に答えるというのは誠意ある態度に見えるが、何もしなければ残っている人たちのおかげで会場が片付けられないので、仕方なく質疑応答に応じたという見方もできる。さて、一体どちらだったのか、、、。

そうこうしているうちに会場をあけなければならない時間が近づき、納得していない人たちとともに追い出された。会場にいた時間は13:00前から19:00過ぎまでという長丁場だったが、なかなか面白い体験だった。出口あたりで日本テレビの取材を受けて適当なことをしゃべったりもしたが、間違いなく放送されてないと思う。(^_^;

ところで
帰りの電車の中で右隣に可愛い女子高生が座ってて、居眠りを始めたその娘が酢こんぶに寄りかかってきてくれた時には、

「ライブドアの臨時株主総会に出席して本当によかった!

って、心底思ったよね。(^_^;

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