・欧州版PS3はハード構成変更!2007/02/27 09:58

欧州版のPS3は日米で発売されているものとはハード構成が変更されるそうだ。発売後間もないゲーム機でハード構成が変更されるというのは前代未聞のことだろう。

で、何が変わるかというとEmotion Engine(EE)の機能を省きGraphics Synthesizer(GS)の一部機能を残したチップをEE+GSのかわりに搭載するという。EE+GSはPS2のメインチップそのもので、EEというのはいわゆるCPU、GSはグラフィクスチップに相当し、PS2との互換性維持のためにコスト高になることを覚悟で入れている。

じゃあ欧州版ではPS2のソフトは走らなくなるのかというと、そんなことが許されるわけはなく、Cellのパワーを使ってEEをソフトエミュレーションすることで互換性を確保することになる。もともとSCEはソフトエミュレーションを念頭においていたのだが、エミュレータの完成度の問題と検証作業の遅れで、保険として用意しておいたハードによる互換を選択せざるを得なかったということ。ソフトエミュレーションでいいならコストを下げられるので、日米でも最終的にはEE+GSはなくなることが示唆されている。

しかしPS2のチップそのものを使用した互換でさえ「走らないソフトがある。不具合だ!」と叩かれたのに、エミュレーションで高い互換性が確保できるのだろうか?実は互換性に関して今回SCEは「互換性は低くなるよーん」と発表している。つまり互換性が低くなることを覚悟の上でコストを下げることを優先させたということなのだろう。その他にも、自ら退路を断つことでエミュレータ開発スピードを加速するという狙いがあるのかもしれない。

ということで構成変更によるSCEのメリットをまとめてみると、

(1)コストを下げられる。
(2)エミュレータの開発スピードを加速できる。
(3)エミュレータの検証作業をユーザに一部移管できる。
 (動かないソフトのことをユーザが教えてくれる)

ということになるが、酢こんぶ的にはもうひとつ考えられる。

(4)EE+GSが入っているうちにPS3を買おうと思う人が増え、
 PS3の売上が上がる。

EE+GSはしばらく入ったままだと思ってたでしょ?でも、日本でも遠からずEE+GS無しになる可能性がかなり高くなりましたよ。ヘタしたら欧州版が発売されてしばらくしたら日本でもそれしか買えなくなるかもよ。
いうなれば現在市場にあるPS3は「限定版」なんですよ。

今すぐ買わなくていいんですか?

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