・PS VitaでPSPのUMD版ゲームを動かそうとしたときの問題点。 ― 2011/11/02 23:37
12/17(土)にSONYの新ゲーム機「PS Vita」が発売される。PSPの正当な後継で、いろいろな面でグレードアップしているのはもちろん、PSPのソフトも動くという上位互換性を持っている。
しかしVitaには、PSPには搭載されているUMDドライブ(SONY独自規格の光学ドライブ)がない。PSPのソフトは一部がダウンロード販売されているのでそれを買った場合は問題ないが、UMDでしか発売されていなかったり、UMD版しか持っていない場合は当然Vitaでは実行できない。SONYはこの問題を解決する方法があるようなことを言っているが、それが明確になっているわけではないので、この件に関して少し考えてみた。
既存のUMDソフトすべてをVitaで使えるようにするには三つ解決すべき問題点がある。
(1)無限にコピーされるのをどう防ぐか。
(2)UMD前提で作られているプログラムをどう動かすか。
(3)ダウンロード版(DL版)が無いソフトの権利関係の調整。
(1)はUMD版をVitaで動かすにはその内容をVitaのメモリカードにどうにかして入れるという作業が必要で、何も考えないとコピーが世界中にばら撒かれることになるということ。これはUMDのディスクと交換でDL版のダウンロードを格安で許可するとかでなんとかなると思われ、手間はかかるけどやろうと思うかどうかだけだ。
PSPとVitaをケーブルで接続してUMDの内容をVitaのメモリカードに吸い出すとかもできそうだが、吸出しを一度きりに制限する方法はなさそうだし、あってもシステムを乗っ取られる穴になりそうなのでこの方法を採ることはないだろう。
(2)はDL版のないものをDL版にする作業が必要で、発売済みのソフト全部をDL版にするのは、プログラム変更と動作確認の工数がかかる。特に動作確認の工数は膨大なものになるだろう。このあたりはPS3のPS2互換機能と同様の問題がありそうなので、ある程度割り切ることが必要か。
UMDの完璧なエミュレータを作ることができれば工数は大幅に減らせそうだが、特殊な方法でUMDにアクセスするソフトがあるとアウト。PSPのカスタムファームウェア(CFW)ではUMDエミュレータを実現しているわけだが、動かないソフトがあってもCFW作者が責任を取らなきゃいけないわけではないので気楽だわね。
多分一番難しいのが(3)で、技術的な問題は自社内で解決できるけど、これは対外交渉が必須。
DL版は5台のPSPにインストールすることができて売り上げが減る可能性があるから、ゲームメーカーがDL版を許可しない可能性がある。ただVitaの場合はDL版が前提のようなものなので(パッケージ販売もあるけど)、何とかなりそうな気もする。
問題は、ひとつのゲームに複数の権利者がいる場合だ。
例えば「ガンダム」とかのキャラクターを使ったゲームはアニメ会社とおもちゃ会社とゲームメーカーの三社に権利があると思われ、DL版を販売するためにはすべてに許諾を得る必要があるだろう。
権利関係が明確な場合はまだいいが、会社が合併したり分裂したりクリエイターが退社してたり販売元が変わったりということがあって権利関係がはっきりしていないと、これを確認する作業から始める必要があり、独立した一部門が対応に当たったとしても早期に解決することは不可能だと思われる。
というわけで高いハードルがいくつもありそうなUMD版対応だが、これはPSP Go!で一度通ってきた道。このときも同じことをしようとしたが結局頓挫した。ただ、どのハードルも時間と手間をかければクリアできないわけではないから、UMD非搭載の試金石であったPSP Go!から時間をかけて解決の目処がたったということなのかもしれない。
そうだったらいいなあと思いつつ、PS Vita予約済みでPSPも持っている俺自身は、そんなにUMDのソフト持ってないんだけどね。(^_^;
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このブログの本店「木全屋かるた堂」もよろしくです。
・ファーストガンダムのかるた売ってます。
・ファイル整理に便利な自作ツール置いてます。
・写真(コスプレ、ポートレート、動物)公開してます。
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しかしVitaには、PSPには搭載されているUMDドライブ(SONY独自規格の光学ドライブ)がない。PSPのソフトは一部がダウンロード販売されているのでそれを買った場合は問題ないが、UMDでしか発売されていなかったり、UMD版しか持っていない場合は当然Vitaでは実行できない。SONYはこの問題を解決する方法があるようなことを言っているが、それが明確になっているわけではないので、この件に関して少し考えてみた。
既存のUMDソフトすべてをVitaで使えるようにするには三つ解決すべき問題点がある。
(1)無限にコピーされるのをどう防ぐか。
(2)UMD前提で作られているプログラムをどう動かすか。
(3)ダウンロード版(DL版)が無いソフトの権利関係の調整。
(1)はUMD版をVitaで動かすにはその内容をVitaのメモリカードにどうにかして入れるという作業が必要で、何も考えないとコピーが世界中にばら撒かれることになるということ。これはUMDのディスクと交換でDL版のダウンロードを格安で許可するとかでなんとかなると思われ、手間はかかるけどやろうと思うかどうかだけだ。
PSPとVitaをケーブルで接続してUMDの内容をVitaのメモリカードに吸い出すとかもできそうだが、吸出しを一度きりに制限する方法はなさそうだし、あってもシステムを乗っ取られる穴になりそうなのでこの方法を採ることはないだろう。
(2)はDL版のないものをDL版にする作業が必要で、発売済みのソフト全部をDL版にするのは、プログラム変更と動作確認の工数がかかる。特に動作確認の工数は膨大なものになるだろう。このあたりはPS3のPS2互換機能と同様の問題がありそうなので、ある程度割り切ることが必要か。
UMDの完璧なエミュレータを作ることができれば工数は大幅に減らせそうだが、特殊な方法でUMDにアクセスするソフトがあるとアウト。PSPのカスタムファームウェア(CFW)ではUMDエミュレータを実現しているわけだが、動かないソフトがあってもCFW作者が責任を取らなきゃいけないわけではないので気楽だわね。
多分一番難しいのが(3)で、技術的な問題は自社内で解決できるけど、これは対外交渉が必須。
DL版は5台のPSPにインストールすることができて売り上げが減る可能性があるから、ゲームメーカーがDL版を許可しない可能性がある。ただVitaの場合はDL版が前提のようなものなので(パッケージ販売もあるけど)、何とかなりそうな気もする。
問題は、ひとつのゲームに複数の権利者がいる場合だ。
例えば「ガンダム」とかのキャラクターを使ったゲームはアニメ会社とおもちゃ会社とゲームメーカーの三社に権利があると思われ、DL版を販売するためにはすべてに許諾を得る必要があるだろう。
権利関係が明確な場合はまだいいが、会社が合併したり分裂したりクリエイターが退社してたり販売元が変わったりということがあって権利関係がはっきりしていないと、これを確認する作業から始める必要があり、独立した一部門が対応に当たったとしても早期に解決することは不可能だと思われる。
というわけで高いハードルがいくつもありそうなUMD版対応だが、これはPSP Go!で一度通ってきた道。このときも同じことをしようとしたが結局頓挫した。ただ、どのハードルも時間と手間をかければクリアできないわけではないから、UMD非搭載の試金石であったPSP Go!から時間をかけて解決の目処がたったということなのかもしれない。
そうだったらいいなあと思いつつ、PS Vita予約済みでPSPも持っている俺自身は、そんなにUMDのソフト持ってないんだけどね。(^_^;
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コメント
_ フリーデザイナA ― 2011/11/06 22:35
まぁヴィータは捨て駒(テゴマス?)ってことで。
_ 酢こんぶ(管理人) ― 2011/11/08 09:13
いや、捨て駒はPSP Go!でしょ。
捨て駒に新機能つけたり有機ELおごったりしませんよ。
捨て駒に新機能つけたり有機ELおごったりしませんよ。
_ フリーデザイナA ― 2011/11/09 22:24
PSP Go!は、やってみただけでしょ?
_ 酢こんぶ(管理人) ― 2011/11/15 14:00
やってみただけっていうのは捨て駒とは違うってことですか?
この話を永久にリピートしようとしてません?(^_^;
この話を永久にリピートしようとしてません?(^_^;
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